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神曲神之介の江戸日記
「 紳士靴マスターへの道【4】 ~足に合った靴に出会うのは難しい~ 」
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靴を買うときに常に悩むのがサイズだ。足の長さをメジャーで測って、そのサイズを表示してある靴を買えば必ず合うというわけではない。

同じ長さでも足の幅や厚さによって全然履き心地が違ってくる。足の幅と厚さは「足周」といって、その大きさと足長の比率によってEとかEEとかJIS規格で決まっている(いわゆるウイズ)のだが、これを表示している靴としていない靴がある。スニーカーの場合はほとんど表示していない。革靴の場合は表示しているものが多いが、表示してない場合もある。

ウイズが表示してあったとしても、これもあくまで目安にしかならない。結局、実際に履いてみるしかないのだが、店先ではちょうどよかったのに、実際に履いて歩いたりするときつかったりゆるかったりすることがよくある。これは、足自体が1日の中で大きさが変わるからだ。朝起きた時点が一番小さく、時間が経つにつれて足がむくんできて夜に大きくなる。
「靴は夕方に買うべし」というのはこのような理由からだ。

また、革靴の場合、買って2~3日はちょうどよかったが、履き慣れるにつれてガバガバになることがある。これは表革が伸びることと、ソールの内側が次第に沈み込んでいくためだ。
特にグッドイヤーなどの高級な靴は、かかとにコルクを仕込んであるので、履き慣れた時の沈み込みが大きい。
「試着した時点で少しきついと感じる靴を選ぶべし」というのはこのためだ。かといって、痛いほどきつい靴を選んでしまい、1年履いても解消されなかったなどというのもよく聞く話だ。

このように考えると、理想的にぴったりな靴に出会うなどというのは奇跡に近いことなのだ。
では、幸いにもちょうどぴったりな靴を買えたとして、次回からそのサイズとウイズの靴を買えば問題ないかというとそうでもない。メーカーや靴の形によって、表示と実際の大きさが全然違うことがあるからだ。特にリーガルの場合は、他のメーカーに比べて大きめに作られているので、ワンサイズ下を買うのが原則と言われている。

あとは、個人の好みの問題もある。少しゆるめがよいという人もいれば、地下足袋のようにフィットしてなきゃだめだという人もいる。
職種によっても、デスクワーク中心で大半の時間座っている場合、店員など一日中立ちっぱなしの場合、営業など一日中ガシガシ歩く場合、・・・それぞれ最適なフィッティングは違ってしかるべきだろう。

わしの場合は、デスクワーク中心なので、わざとガバガバな靴を買って、サンダル感覚で履くのが好きだった。あまりピタっとしてると蒸れて気持ち悪いからだ。
だが、ゆるい靴は座っている分にはよいが、歩くとなると非常に歩きにくいし、ズルズル引きずるような歩き方になってしまってみっともない。
わしは人からたまに「足か腰の悪い人の歩き方みたいだ」と言われることがあるのだが、これは靴が原因なのかもしれない。

では、「きつすぎる靴とゆるすぎる靴しかない場合ではどちらを選ぶ」という究極の選択を求められたならどうするか。
個人的には、ゆるい方を選ぶべきだと思う。程度にもよるが、足が痛いほどきつい靴は健康に良くないに決まっている。ひどい場合は足が変形する。
よくいう「少しきつい靴を選べ」というのも、あくまで履き慣れた後にちょうど良くなることを期待しているのであり、決してきついことを推奨しているわけではない。

また、たとえ一時期であっても、その間不快な思いを我慢し続けなければならないというのも、どうも受け入れられない。
極端な理想を言えば、買う時点で心地よい靴を選び、ゆるくなったら寿命と割り切って捨ててしまう。靴は金で買えるが足はそうはいかんのだ。

「ゆるい靴は靴ズレする」というのも実はちょっと違う。靴ズレというのは、靴が新しいうちは底の返り(足の曲げに沿って底がしなること)が悪いことによって起こるのである。
返りが良い場合は、かかとに内底がくっついたまま、かかとと一緒に上がってくれるのだが、底が硬いと足を曲げた時に内底が上がらず、かかとが靴の中で浮き上がる。
この時にかかとの後ろの部分が靴とこすれるため、足がすりむけるのだ。
だから、ゆるい靴よりもむしろぴったりな靴の方が強くこすれるので、靴ズレはひどくなる。

では、とにかくゆるめのを買っておけば、少なくとも痛い思いをすることはないのか。
最初はそう思ってたのだが、革靴はそんなに甘くなかった。革靴経験の少ないわしは、思わぬ罠にハマってしまうのであった。

(つづく)chtwnd.jpg

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